2014年03月17日

支援車両を勇気づける幼い姉弟

 毎朝7時30分と午後4時、福島県の国道脇に小学生の姉弟が立っている。広野あみさんと諒君だ。彼らは手を振りながら被災地支援の車両に「お帰り!」「お疲れ様でした!」「がんばれ!」「いつもありがとう!!」と元気な声で手作りのメッセージボードをかざす。
 

  これは3月11日の東北大震災の日の翌月から何と3年経った今でも毎日続けられている。雨が降ろうが、雪が降ろうが。
また、この二人は宿泊先に駐車している支援車両を見つけては、車のフロントガラスに「いつもありがとう。がんばれファイト!」など自筆の励ましの言葉をはさんで回っている。
 

 
 地震後、涼君の近くの道路は、毎日たくさんの車両が行き来していた。そのほとんどが支援に向かう警察や自衛隊の車両だ。諒君が手を振ったら、車の中の人が手を振って応えてくれた。うれしくなった涼君は支援車両が見えなくなるまで手を振った。
 
 

 
 翌日の朝早く起きた涼君は、一人で道路に立ち「おはようございます。頑張って下さい」とエールを送った。帰りはどうしようかなと考えた諒君だったが、放課後1時間立つことにした。
 これを見ていた姉のあみさんも一緒に立つようになった。あみさんのアイデアで、支援車両にわかりやすいようにと、お礼の言葉などをかいた紙を掲げることにした。


 やがて、ほとんどの車両の人が手を振ってくれるようになった。支援活動の最後の日には、わざわざ車両から降りて記念撮影をする警官や自衛官も多い。
 「元気いっぱいに手を振る姿に、勇気をもらった。きょうもやるぞという決意と覚悟が新たにできた」


 「君たちの応援は私たちの大きな力となり、活動の原動力となっています」
 
 
 「時にはつらいこともありますが、諒君とあみさんが応援してくれたおかげでとても勇気づけられま
 した」
 
 
 「福島を励ますために部隊を派遣しているのに、逆にたくさんの隊員が二人に励まされ勇気づけら れ帰ってきている。ありがとう」 
 
 お礼の手紙は後を絶たない。
 

 
 
 復興が少しずつ進んできている今、支援部隊の撤収が進み、支援車両が一台も通らない日もある。それでも二人の元気な声は、国道脇に響いている。
大きくなったら「人を助ける仕事がしたい」涼君とあゆみさんの将来の夢は警察官になることだ。

 神奈川県警の警備課のロッカーには、二人の書いた「いつもありがとう。がんばれファイト!」のメッセージボードが張られている。