2010年12月15日

志望校判定Eからの合格

 今、大学の推薦入試の発表が行われている。エクシードでは、京都産業大学2名・近畿大学3名・大阪経済大学に2名が合格した。その中に、奇跡に近い結果を残した塾生がいた。


 この塾生、推薦入試直前の全国模試の結果は惨憺たるもので、結果はE判定。E判定では合格可能性ゼロに近い。その生徒が第一志望の近畿大学の合格を勝ち取った。

 
 高校3年間、クラブ活動に明け暮れ、勉強はそっちのけだった。しかし、推薦入試を前にして2か月間、決死の形相で受験勉強に取り組んだ。幸い、推薦入試の科目は英語と国語の2科目。国語は元々得意ではあったが、全国偏差は50をこえるほどのものではなかった。英語は絶望的にヒドかった。偏差値は40にも満たない。語い力はなく、文法力もまるでなかった。今でも合格したことが不思議に思えるぐらいである。
 

 しかし、この生徒、「ヤル気」だけは満々だった。勉強の仕方を教えるとその通りに真面目にコツコツとこなした。塾には毎日友人と自習に来て、受験というチャレンジを楽しんでいた。やはりライバルがいると勉強がはかどるのだろうか。「競争が人の力を最大限に引き出す」といわれるが、まさにその通りだった。
 

 そう言えば、昨年もD判定を覆し、第一志望の京都産業大学、近畿大学に進学した生徒が2名いた。その生徒は野球部のキャプテンとエースピッチャー。推薦入試を2か月後に控えた9月ごろにわが塾に入ったのだが、今からでは間に合わない、無駄だと思われるようなことでも淡々とこなした。彼らにもまたライバルの仲間がいて、競い合っていた。彼らはエクシードに入ることによって眠っていた脳を呼び起こしたのだろう。
 

 だから、私たちの担う責任も大きい。塾には、生徒が学ぶ意欲をかきたてるような学習空間がなければならない。勉強とはイヤなものである。それをやれば面白いと思わせる指導力が必要である。
 

 自分にはできると思い込むだけで潜在能力は引き出される。ある小学校で、先生が全力で50メートルを走らせタイムを計り、その後「自分はもっと速く走れる。速く走れるぞ」と言い聞かせて再度走らせると、ほとんどの生徒がタイムを縮まらせることができたという。自分の可能性を信じれば力を導き出すことができる。
 

 メジャーリーガーのイチローは、小学校6年の作文で、「プロ野球選手になる」という夢を描いている。そしてその夢を実現させるためには何が必要かを理解し、実行しているのだ。
 

 エクシードは不可能を可能にする。不可能はあきらめが作り出した幻想に過ぎない。

過去のエントリー